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車検の基礎知識

車検前に確認!最低地上高の正しい測り方と注意点

基礎知識

公開日:2019/09/26

最終更新日:2025/09/24

車の地上高

車検は、車の安全性を維持するために欠かせないものです。しかし、車検に通るかどうかは、車の様々な部分の測定によって決まります。その中でも、意外と見落としがちなのが「最低地上高」です。この記事では、最低地上高の正しい測り方と、車検に通すための注意点を、写真付きで分かりやすく解説します。あなたの愛車が車検に通るか不安な方も、この記事を読めば、自信を持って車検に臨めるでしょう。

最低地上高とは?

車を安全に走行させる上で、最低地上高は非常に重要な要素です。ここでは、最低地上高の定義と、車検における具体的な基準について解説します。

最低地上高の定義

最低地上高とは、平らな地面に車を置いた状態で、地面から車の最も低い部分までの距離を指します。この「最も低い部分」というのは、車のどの部分でも構いません。一般的には、マフラーや、車体の一部であるアンダーカバーなどが該当します。ただし、タイヤや、車体の一部を構成しないオプションパーツ(エアロパーツなど)は除きます。

車検における最低地上高の基準

道路運送車両の保安基準では、最低地上高の基準が定められています。普通自動車の場合は、最低地上高が9cm以上でなければ車検に通りません。この基準は、車の走行性能や安全性を確保するために設けられています。

最低地上高が低いと、段差などで車体下面を擦ってしまう可能性が高まります。また、衝撃吸収性が低下し、車の損傷につながることもあります。車検に通らないだけでなく、車の寿命を縮めることにもなりかねません。

最低地上高の測定方法

車の最低地上高を正確に測定するには、適切な道具と正しい手順が必要です。ここでは、測定に必要なものと、具体的な測定手順を写真付きで解説します。

測定に必要なもの

最低地上高を測定するために必要なものは、以下の通りです。

  • メジャーまたはスケール: 測定に使用します。正確な数値を測れるものを用意しましょう。目盛りが細かいものほど、正確な測定が可能です。

  • 水平な場所: 車を水平に保つために必要です。ガレージや平らなアスファルトの上など、安定した場所を選びましょう。

  • 記録用紙と筆記用具: 測定結果を記録するために使用します。測定箇所や数値をメモしておくと、後で確認する際に役立ちます。

  • 養生テープまたはマーカー: 測定箇所を分かりやすくするために使用します。測定したい場所にテープを貼ったり、マーカーで印をつけたりすることで、測定がスムーズになります。

  • 軍手または作業用手袋: 測定中に手を保護するために着用すると良いでしょう。車のパーツは鋭利な部分がある場合もあるので、安全のためにも着用をおすすめします。

測定手順

測定に必要なものが揃ったら、以下の手順で測定を行いましょう。ここでは、一般的な測定方法を解説します。

  1. 車の準備: 車を水平な場所に停め、パーキングブレーキをかけてください。タイヤの空気圧が適正であることを確認しましょう。また、車の下に潜り込む際は、安全に十分注意し、必ず安全な姿勢で行ってください。

  2. 測定箇所の確認: 最低地上高を測定する箇所を確認します。一般的には、車の最も低い部分であるマフラーやアンダーカバーなどが測定対象となります。ただし、エアロパーツなどのオプションパーツは除きます。

  3. 測定: メジャーまたはスケールを使用して、地面から測定箇所までの距離を測ります。測定箇所に対して垂直にメジャーを当て、正確な数値を読み取りましょう。測定結果は記録用紙にメモします。

  4. 複数箇所の測定: 車には複数の測定箇所がある場合があります。すべての箇所で測定を行い、記録しましょう。それぞれの測定結果を比較することで、車の状態をより正確に把握できます。

  5. 記録と確認: すべての測定が完了したら、記録した数値を確認します。車検に通る基準(9cm以上)を満たしているか確認しましょう。もし基準値を下回る場合は、4. ローダウン車の場合の対策を参考にしてください。

これらの手順に従って測定を行うことで、自分の車の最低地上高を正確に把握することができます。測定時には、安全に十分注意し、正確な測定を心がけましょう。

測定時の注意点

最低地上高の測定は、正確な数値を得るために、いくつかの注意点があります。測定場所や測定方法に気を配ることで、より正確な測定が可能になります。ここでは、測定時の注意点について詳しく解説します。

測定場所の選び方

測定場所を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 平らな場所を選ぶ: 車が傾いている場所では、正確な測定ができません。必ず、平らな場所に車を停めて測定を行いましょう。ガレージやアスファルト舗装された場所が適しています。

  • 障害物がない場所を選ぶ: 車の下に潜り込んで測定を行うため、周囲に障害物がない場所を選びましょう。安全に作業できるスペースを確保することが重要です。

  • 明るい場所を選ぶ: 暗い場所では、メジャーの目盛りが見えにくく、測定ミスにつながる可能性があります。十分な明るさがある場所で測定を行いましょう。

正確な測定のためのポイント

正確な測定を行うためには、以下の点に注意しましょう。

  • タイヤの空気圧を確認する: タイヤの空気圧が適正でないと、車の高さが変わってしまい、正確な測定ができません。測定前に、必ずタイヤの空気圧が適正であることを確認しましょう。車の取扱説明書に記載されている空気圧を確認してください。

  • メジャーを垂直に当てる: メジャーを地面に対して垂直に当てないと、正確な数値が測れません。メジャーが傾かないように注意して測定しましょう。

  • 複数回測定する: 一度だけの測定ではなく、複数回測定を行い、平均値を出すことで、より正確な数値を求めることができます。測定結果にばらつきがある場合は、測定方法を見直すか、測定場所を変えてみましょう。

  • 測定箇所を明確にする: 測定する箇所をあらかじめ決めておき、毎回同じ場所を測定するようにしましょう。これにより、測定結果の比較が容易になり、変化を正確に把握できます。

ローダウン車の場合

ローダウン車は、見た目の格好良さから多くの車好きに人気ですが、車検においては注意が必要です。ここでは、ローダウンが車検に及ぼす影響と、車検に通すための具体的な対策について解説します。

ローダウンによる影響

ローダウンとは、車の車高を下げるカスタマイズのことです。サスペンションパーツを交換したり、車高調整機能を利用したりすることで行われます。ローダウンによって、車の重心が下がり、走行性能が向上するなどのメリットがあります。しかし、同時に車検に通らない可能性も高くなるというデメリットも生じます。

ローダウンが車検に影響を及ぼす主な要因は、最低地上高の低下です。最低地上高が9cmを下回ると、車検に不合格となります。その他、ローダウンによって、タイヤとフェンダーの隙間が狭くなり、タイヤがフェンダーに接触する、いわゆる「はみ出し」の状態になることもあります。この場合も、車検に通らない可能性があります。

車検に通すための対策

ローダウン車でも、適切な対策を講じることで車検に通すことができます。ここでは、具体的な対策方法を紹介します。

  • 最低地上高の確保: 最低地上高が9cm以上になるように調整します。車高調整式サスペンションの場合は、車高を上げて測定しましょう。車高固定式の場合は、サスペンションの交換などを検討する必要があります。

  • タイヤのはみ出し対策: タイヤがフェンダーからはみ出している場合は、フェンダーモールを取り付けたり、タイヤとホイールのサイズを変更したりする必要があります。専門業者に相談し、適切な対策を行いましょう。

  • 構造変更検査: 車高を大幅に変更した場合や、改造の度合いによっては、構造変更検査が必要になる場合があります。構造変更検査とは、車の構造が変更されたことを証明するための検査です。検査を受けるためには、事前に申請を行い、検査に合格する必要があります。専門業者に相談し、必要な手続きを行いましょう。

ローダウン車で車検を受ける場合は、事前に車の状態を確認し、必要な対策を講じることが重要です。不安な場合は、専門業者に相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

最低地上高はどこで測れば良いですか?

最低地上高を測定する場所は、車の最も低い部分です。一般的には、マフラー、アンダーカバー、または車体の一部が該当します。ただし、タイヤやエアロパーツなどのオプションパーツは除きます。測定する際は、車が水平な状態であることを確認し、地面から最も低い部分までの距離を正確に測ってください。

最低地上高が足りない場合、どうすれば良いですか?

もし最低地上高が9cmに満たない場合は、車検に通らない可能性があります。その場合は、以下の対策を検討しましょう。

  • 車高の調整: 車高調整機能がある場合は、車高を上げて測定し直してください。

  • パーツ交換: サスペンションやマフラーなど、車のパーツを交換して最低地上高を確保する方法があります。ただし、交換するパーツによっては、車検に通らない場合もあるため、専門業者に相談することをおすすめします。

  • 構造変更検査: 車高を大幅に変更した場合は、構造変更検査が必要になる場合があります。専門業者に相談し、必要な手続きを行いましょう。

車検に通らない場合はどうなりますか?

車検に通らない場合、基本的には再検査を受ける必要があります。再検査を受けるためには、不合格となった箇所を修理または改善し、再度検査を受ける必要があります。再検査の有効期限は、通常15日以内です。もし再検査にも合格しない場合は、車の使用を停止しなければならない可能性もあります。車検に通らない場合は、速やかに専門業者に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

こちらの記事の監修者

やさしい車検

やさしい車検 編集部

  • 愛媛県松山市に車検整備を行う店舗を2店舗を構えてお客様のご来店をお待ちしています。
  • 受賞歴:楽天車検アワード愛媛県部門で2019年から5年連続受賞
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